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機械遺産

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東京科学大学博物館に展示中の資料のうち、世界的に価値のある技術遺産や、紡織学科実験工場で使用された機械類の解説を集めました。
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記事一覧

ツェッペリン飛行船のギアボックス

解説 本減速機(ギヤボックス)は,第一次大戦の戦時賠償として1920年に日本に引き渡されたLZ7…

パーソンズ・タービン

1884(明治17)年、イギリスのチャールズ・A・パーソンズ(1854-1931)は、世界初の蒸気タービンを発…

フラットカード(梳綿機)

フラットカードは、綿紡績工程の中のカーディング工程を受け持つ機械です。カーディングとは、…

ミニチュア・リング精紡機

展示されている精紡機は、イギリスのPlatt社がShirley Miniature Spinning Plant として教育用…

高速テープ力織機

この力織機は、精紡機のスピンドル(糸に撚り(より)をかけ、巻き取るボビンの軸のこと)を高速回…

豊和工業N型織機

N型織機は、豊田式織機株式会社(現豊和工業株式会社)が1917(大正6)年頃に製作した国産の代表的…

大型毛織機ドブクロス

ドブクロスとは、イギリスの地名で、そこで作られた毛織機の呼称です。19世紀後半から1960年代後半まで生産されていましたが、大戦後の技術改革に追われ急速に失われました。最近では高級服地の生産用として細々と生き残ってます。本機は、イギリス Hutchinson & Hollingworth 社製で、関東大震災後の政府の復興援助資金で輸入され、1924(大正13)年に本学に設置されたものです。 当時の最新機の一つであり、織物組織を司る「綜絖(そうこう)枠」(15枚まで可能)のた

スターリング・エンジン

スターリング・エンジンは、1816年、蒸気機関が盛んに使われていた時代に、スコットランドのロ…